年末調整の書き方

年末調整の書き方をまとめました。 うさぎ、ぱんだと年末調整を学ぶブログ。

タグ:所得税



okutankao

この間ボーナス(賞与)が出たんだけど・・・
ボーナスからも所得税が差し引かれるんだね。

ponkao
所得にかかる税金だからね。


okutankao

ボーナスから引かれた所得税も、年末調整の対象になるの?


ponkao
もちろんだよ。
源泉徴収簿の右側、年末調整をする部分を見てみようか。

00431
⇒【国税庁】源泉徴収簿

okutankao

「賞与等」の「金額④」欄にはボーナスの金額を記入するんだったね。
ボーナスにかかった税額は、「税額⑥」欄に記入するのか。

ponkao
そうそう。ボーナスの明細を見て、たくさん所得税が引かれているなと
思っても、年末調整で再計算されるから、場合によっては戻ってくる
可能性もあるよ。

okutankao

戻ってくるといいなあ~!



okutankao
会社の社員さんがね、「税務署から所得税の予定納税の通知が来たんだけれど、
会社の年末調整で何とか調整してもらえないんですか?」って
質問してきたんだよ。

ponkao
結論からいうと、できないね。
個人で確定申告をすることになるね。

okutankao

ええっと、どうしてそうなるの?


ponkao
まず予定納税というのは、その年の5月15日時点で決まっている予定納税
基準額、つまり支払うであろう所得税の額だね。
それが15万円以上である場合に、その金額の一部を前もって納付しなさいよ
    という制度なんだ。

okutankao

所得税をたくさん支払う場合に、一括じゃなくて、分割して払ってね
ということ?

ponkao
まあ、そういうことだね。
税務署は、とりっぱくれたくないんだ。
7月、11月、最後は確定申告時の計3回に分割して支払ってね、というものだ。

okutankao
ちょっとよく分からないんだけど。
会社員の所得税は、源泉徴収と年末調整によって、会社から税務署に
支払うものだよね?

ponkao
通常はそうだよ。普通の会社員は、予定納税なんてこない。
だから、その社員さんのケースはイレギュラーなケースだと思うけど。

okutankao
ああ、そういえばその社員さんは、去年うちへ転職してきたんだよ。
前職の源泉徴収票が間に合わなくて、うちの源泉徴収票だけで年末調整を
したんだ。

ponkao
あとから、前職の源泉徴収票と、うさちゃんの会社の源泉徴収票をあわせて、
確定申告をしたのかな?

okutankao

そうそう。そう言っていたよ。
かなり大きな金額の所得税を追納したんだって。

ponkao
なるほど。それで税務署が、今年もたくさん所得税を支払うんじゃないの?
と判断して、予定納税をするようにと通知してきちゃったんだろうね。

okutankao

でも今年はうちの会社で普通に年末調整をするんだよ?
去年が特殊だっただけだよ?

ponkao
そうなんだけどね。
予定納税をするよう通知が来ると、それを無視することはできないんだ。

okutankao

ダメ?


ponkao
ダメ。もし無視して未納のままにしたら、延滞税を取られてしまう。


okutankao

えええ!じゃあ、絶対に支払わなければいけないの?
会社のお給料から源泉所得税も支払っているのに?

ponkao
基本的にはそうなる。会社側でもどうにもできない。
予定納税をすると所得税の払いすぎになるから、確定申告をして
払いすぎた分を取り戻してもらう
ことになるね。

okutankao

面倒くさいことになるんだね。
税務署に事情を話して、予定納税を取り下げてもらうことはできないの?

ponkao
税務署で、減額申請をしてみよう。
認められれば、予定納税する所得税額を減らしてもらえたり、免除して
もらえたりするよ。

okutankao

なるほど。社員さんに話をしてみるね。





ponkao
平成32年(2020年)から、非居住者の公的年金等の源泉所得税額の
控除額計算の基礎となる額が変わるよ。
⇒平成 30 年分 所得税の改正のあらまし

okutankao

えーっと。どういうこと?


ponkao
非居住者に対しても公的年金等が支払われるよね。


okutankao

うん。


ponkao
この公的年金等に係る源泉所得税の額を計算するときに、
控除額計算の基礎となる額が、平成32年(2020年)から変更になるんだ。

okutankao

ふむふむ。
どうかわるのかな?

ponkao
具体的には、以下のようになるよ。



●65歳未満の者 5万円(改正前:6万円)


●65歳以上の者 9万5千円(改正前:10万円)


okutankao

平成30年(2018年)現在は、「改正前」のほうだね。


ponkao
そう。それぞれ引き下げられることになるよ。
平成32年(2020年)分以後の所得税について適用されるよ。





ponkao
平成32年(2020年)から、年末調整の届出がちょっとだけデジタルに
なるよ。

okutankao

どういうこと?


ponkao
生命保険料控除や地震保険料控除、それから住宅ローン控除(住宅借入金等
特別控除)についての年末調整関係の書類を、電磁的方法で提供することが
可能になるんだ。
     ⇒平成 30 年分 所得税の改正のあらまし

okutankao

うーんと??


ponkao
例えば現在(改正前)、保険料控除を受けるためには、保険料控除申告書を
書いて、これに、保険会社から送られてくる保険料控除証明書を別途添付して
会社に提出するよね。

okutankao
そうだね。
住宅ローン控除を受けるときも、申告書と合わせて、年末残高等証明書を
添付して提出するよ。

ponkao
平成32年(2020年)の改正後は、これらの添付書類が電子的なものでも
OKだよということになるんだ。

okutankao

例えば、保険料控除証明書の場合はどうなるの?


ponkao
保険料控除証明書に書かれるべき項目がちゃんと記録されていて、且つ、
控除証明書の発行者の電子署名や、電子署名にかかる電子証明書がついている
ものを、保険料控除申告書に書くべき事項と一緒に電磁的方法で会社に提出
    するということが認められるようになるんだ。

okutankao

つまりあれだね。書類の提出が、すべてデジタルで完結できるように
なるわけだね。

ponkao
ただし、電磁的方法で書類の提出を受けるためには、会社側が税務署に対して、
届出
(源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提出の承認
申請書)をしておかないといけないんだ。

okutankao

届出がいるの?!
めんどうだねえ。まあ、仕方がないのかなあ。





ponkao
平成32年(2020年)から、所得税についていろいろな改正が行われるよね。
⇒平成 30 年分 所得税の改正のあらまし

okutankao

給与所得控除公的年金等の控除基礎控除の改正、それから、
新しく追加される所得金額調整控除だよね。

ponkao
これらの改正にともなって、平成32年(2020年)から、扶養親族等の
合計所得金額要件等も見直されることになったんだ。

okutankao

ふむ。具体的に、何がどう見直されるの?




(1)同一生計配偶者および扶養親族の合計所得金額要件が、48万円以下に引き上げられました。
 (改正前:38万円以下)

(2)源泉控除対象配偶者の合計所得金額要件が、95万円以下に引き上げられました。
 (改正前:85万円以下)

(3)配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額要件が、48万円超133万円以下とされ(改正前:38万円超123万円以下)、その控除宅の算定の基礎となる配偶者の合計所得金額の区分が、それぞれ10万円引き上げられました。

(4)勤労学生の合計所得金額要件が、75万円以下に引き上げられました。
 (改正前:65万円以下)

(5)家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例について、必要経費に参入する金額の最低保障額が55万円に引き下げられました。
 (改正前:65万円)


okutankao

・・・えーっと。


ponkao
まず(1)。同一生計配偶者と扶養親族は、現在(改正前)合計所得金額が
38万円以下であるとき
に、控除が受けられる決まりだよね。

okutankao

受けられる控除は、同一生計配偶者は配偶者控除、扶養親族は扶養控除
だよね。

ponkao
それが、「48万円以下であるときに控除が受けられる」に変わる。


okutankao

(2)は同じように、
源泉控除対象配偶者となる条件が、変わったよということね。

ponkao
そうだね。現在(改正前)は85万円以下となっているけれど、これが
95万円以下に変わる。

00237

okutankao

(3)は、配偶者特別控除を受けることができる、配偶者の合計所得金額帯が
変わるよということだね。
00238

ponkao
(4)は、勤労学生控除を受けるための条件の合計所得金額が、
「65万円以下」から「75万円以下」に変わったよということ。

okutankao
最後の(5)は、家内労働などの事業所得を得ている人の必要経費が、
「65万円」まで保障されていたのが、「55万円まで」に変わりますよ
ということね。

ponkao
正直言って、ややこしいんだけど・・・
まあ、覚えるしかないね。

okutankao

うんざりするわ。


↑このページのトップヘ