社員のAさんから「年末調整で、来年の収入見込みはなぜ書くんですか?」
って聞かれたんだよ。
来年の収入見込みっていうのは、扶養控除申告書にある
「所得の見積額」のことかな?
ああ、そうだね。これは、なぜ書くの?
年末調整で、扶養控除などの控除が受けられるかどうかの判定基準に
なるんだ。
年末調整で使うのか。
でも、来年の収入見込みなんて、わからないよ。
ざっくりでいいんだよ。
例えば前年の金額を元にして、大体の金額を書けばOKだ。
ただし、「所得」の見積額だからね。
「収入」じゃないから注意してね。
「収入」と「所得」は違うの?
「収入」というのは、「総支給額」のことだよ。
総支給額?
給与なら、税金や社会保険料などが引かれる前の金額のことだ。
総支給額から、所得税、社会保険料などを引いた後の金額が、「手取り」だね。
じゃあ「所得」は?
収入から給与所得控除を差し引いたものが、「所得」だ。
給与所得控除って何?
社員、パートアルバイトなど、会社に雇われて給料をもらって
働いている人が、収入から差し引いて所得税を控除できる額のことだね。
ええっと。給与所得控除はいくらなの?
働いている人が、収入から差し引いて所得税を控除できる額のことだね。
ええっと。給与所得控除はいくらなの?
要するに、扶養控除申告書の「見積額」は「所得」の見積額だから、
来年いくらくらいの「所得」があるかを、ざっくり書くわけね。
「所得」は「収入」から給与所得控除を差し引いた額で、
給与所得控除の額はここを見ればわかるのね。
そういうことだね。