年末調整の計算や申告書の記入をしていると、「収入金額」ていう
言葉が出てくるでしょ。
この「収入金額」っていうのは、何を指しているの?
手取りの金額?
「収入金額」は、「総支給額」のことだ。
総支給額・・・
たとえば給与なら、税金や社会保険料などが引かれる前の金額のことだよ。
総支給額から、所得税、社会保険料などを引いた後の金額が、「手取り」だ。
ああ、なるほど。
収入っていうのは、差し引かれる前の金額のことなんだね。
えーっと、じゃあさ。
交通費は、総支給額に含まれるの?
非課税分の交通費は、含まないとされているよ。
非課税分?
そう。交通費は、非課税になる場合と、課税対象になる場合があるんだ。
つまり、交通費を収入額に含んで、所得税額を計算する対象金額とする場合と、
そうしない場合(非課税)に分かれるんだね。
電車やバスなどの交通機関、または、有料道路を使って自動車で通勤する人に
対して支給される通勤手当は、月15万円までなら非課税と決まっている。
つまり、収入に含まなくていいってことだね。
年末調整で対象になるのは、いつからいつまでの収入金額なの?
その年の1月~12月の収入金額だよ。
令和2年の年末調整なら、令和2年1月から12月の間に支払われた給与が、
年末調整の対象になるってことだね?
ポイントは、「支払われたものであること」だ。
給与明細書に1月分給与、2月分給与と書かれていても、
支払われた月がずれていることがよくあるでしょ。
1月分給与が2月25日に支払われるとかだね。
給与明細書の名称ではなくて、1月中に支払われたものから
12月中に支払われたものが対象になるよ。
支払日で考えるんだね。