さて、今回は所得金額調整控除の２つの欄を埋めていくよ。






去年はなかった欄だね。



⑩欄に所得金額調整控除額を記入して、
⑨給与所得控除後の給与等の金額から、⑩所得金額調整控除額を
差し引いた金額を⑪に記入するよ。


所得金額調整控除は、受けられる人と受けられない人がいる。
受けられない人の⑩欄は０円に、⑪欄は⑨欄と同額になるよ。



所得金額調整控除については、所得金額調整控除とは？を見ればいいね。




それでええっと、条件を満たしている場合、
所得金額調整控除額は、どうやって計算するんだっけ？


⑩欄に記載のとおり、⑦から850万円を差し引いた金額に、
10％をかけた金額が控除額となるよ。



この例だと、⑦が850万に満たないから、所得金額調整控除は
受けられない（０円）だってことだね。


そう。もし⑦が900万円だったら、900万－850万＝50万円に
10％をかけて、5万円となる。




注意が必要なのは、⑦が1,000万を超えている場合だ。
給与の収入金額⑦が1000万円を超える場合は、1000万円から
850万円を差し引いた金額に10％をかけた金額を控除額とする。





えっ何で？⑦は1,100万円じゃないの。
何で1,000万円から850万円を差し引くの？


手引き「年末調整のしかた」４ページに、そのように記載されているんだ。
これは源泉徴収簿には書かれていないから、注意が必要だよ。



ぐぬぬ。気をつけないと。



それから、⑩所得金額調整控除欄に端数がある場合は、
１円未満切り上げにするよ。


さらに控除額は、最高15万円までだ。




上限があるんだね。

タグ ：

#年末調整のしかた

#書き方

#令和2年

#2020年

なるほど。
この先はどういう手順になるの？


前回求めた⑨給与所得控除後の給与等の金額から、所得金額調整控除を
差し引いた上で、所得控除額の合計額を差し引く。



所得控除額の合計額って何？



社会保険料控除額、小規模企業共済等掛金の控除額、生命保険料の控除額、
地震保険料の控除額と、配偶者控除額、配偶者特別控除額、扶養控除額、
障害者等の控除額、基礎控除額の合計額だ。


差し引いた後の金額が、課税給与所得金額だよ。




所得税の課税対象になる給与所得の金額ということかな。




ほい。

 

タグ ：

#年末調整

#しかた

#書き方

#令和2年

#2020年

さて、源泉徴収簿を使用した年末調整計算は、⑦、⑧まで
記入が済んでいたね。




うん。本年中の給与・手当等の金額①と税額③、
賞与等の金額④と税額⑥、金額の合計⑦と税額の合計⑧まで
記入したんだよ。


続いては、⑦の下の⑨「給与所得控除後の給与等の金額」欄を
書くよ。



どうすればいいの？



「年末調整のしかた」という手引きの84ページ以下に
「令和2年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」
というのが載っているでしょ。



本当だ。





この表に⑦の金額をあてはめて、
給与所得控除後の給与等の金額を導き出す。




ええっと・・・
⑦の金額は4,500,000だったから・・・




給与所得控除後の給与等の金額は、
3,160,000円になるね。



これを、⑨欄に記入すればいいんだね。





⑦の金額が551,000円未満の場合は、⑨はゼロ円になる。



計算式って、これだね？





そうそう。仮に、⑦が6,600,000円だった場合の給与所得控除後の
給与等の金額を出してみようか。



給与等の金額6,600,000円に90％を掛けて出した金額から、
1,100,000円を控除すればいいんだね？


簡単な算数だね。




・・・・・・



う、うさちゃん・・・





・・・よ、4,840,000円です・・・



なんだ、計算できるじゃない。





（よかった、あってた）



ちなみに、計算した結果出た金額に１円未満の端数がある時は、
これを切り捨てた金額が⑨の金額になるよ。
5,688,888.9円だったら、切り捨てて、5,688,888円になる。



なるほど！



ちなみに、⑦の金額が「20,000,000円以上」であった場合の
「給与所得控除後の給与等の金額」は、計算式ではなく固定の金額
（18,050,000円）になるよ。



ふむふむ！

タグ ：

#年末調整のしかた

#書き方

#令和2年