年末調整の書き方

年末調整の書き方をまとめました。 うさぎ、ぱんだと年末調整を学ぶブログ。

2019年12月



ponkao
所得税上の扶養に入るためには、年間の収入が103万円を超えちゃ
ダメというルールがあったよね。


okutankao 

うん。


ponkao
扶養に入るには、なぜ、 103万円を超えちゃいけないのかわかるかな?



okutankao

え~っと・・・収入の合計金額から55万円を差し引いた金額が
48万円以下だったら、所得税の扶養に入ることができるんだよね。

ponkao

うんうん。

okutankao

55万円っていうのは、給与をもらって働く人が必要経費として控除できる
給与所得控除額というものだったよね。 ⇒給与所得控除とは?

ponkao
55万円を差し引いて48万円ギリギリに納まるのは、
年間収入103万円までだ。(103万円-55万円=48万円)

ponkao
だから、所得税の扶養に入るには、
収入を103万円までに抑える必要があるんだね。

okutankao

そうそう。


ponkao
じゃあ、どうして年間収入から55万円を差し引いた金額が、
48万円以下でないといけないのか、わかるかな?


okutankao

えっ・・・


ponkao
所得のある人に適用される可能性がある所得控除があったよね?


okutankao

あ!基礎控除だ!
合計所得金額が2,400万円以下の人は48万円の基礎控除が受けられるね。

ponkao
そう。103万円以下の人は、当然、合計所得金額2,400万円以下に
該当するから、基礎控除48万円を受けることができる。
つまり・・・

okutankao
収入の合計金額103万円-給与所得控除55万円=48万円
48万円-基礎控除48万円=ゼロ円 となって、
収入が全額、所得税の控除を受けることができるんだ!

ponkao
つまり、課税される所得はない=103万円までは所得税がかからない
=所得税を払わなくてもいいというわけだね。

okutankao

だから、所得税上の扶養に入れるんだね。


okutankao
年間の収入が103万円を超えると、給与所得控除と基礎控除では
控除しきれない収入に課税されて、所得税を払わなければならなく
なるんだね。

ponkao
そうなると、所得税上の扶養には入れなくなるというわけだ。


okutankao

なるほどね!




ponkao
納税者が勤労学生の時は、一定の控除を受けることができるよ。


okutankao

勤労学生?
学生さんのこと?

ponkao
勤労学生控除の対象となるのは、下記の全ての条件に当てはまる人だよ。 



(1) 給与所得などの勤労による所得があること
 

(2) 合計所得金額が75万円以下で、しかも(1)の勤労に基づく所得以外の所得が
  10万円以下であること

  例えば、給与所得だけの人の場合は、給与の収入金額が130万円以下であれば
  給与所得控除75万円を差し引くと所得金額が55万円以下となります。
 

(3) 特定の学校の学生、生徒であること

  この場合の特定の学校とは、次のいずれかの学校です。

  イ) 学校教育法に規定する小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校など 

  ロ) 国、地方公共団体、学校法人等により設置された専修学校又は各種学校の 
    うち一定の課程を履修させるもの

  ハ) 職業能力開発促進法の規定による認定職業訓練を行う職業訓練法人で
    一定の課程を履修させるもの
 

okutankao

えーっと。(1)と(3)はいいよね。
(3)に該当する学校に通いながら、働いている人ということだよね。

ponkao
そうだね。
(2)はわかるかな?

okutankao

えーっと。合計所得金額から経費を差し引いた金額が55万円以下である人、
ということかな。

ponkao
そうだね。
所得が給与の場合は、給与所得控除額を必要経費として差し引くから、
130万円-75万円=55万円を上回らないことが条件だよ。

okutankao

75万円の所得の中に、勤労以外で得られる所得が含まれる場合、
それが10万円以下であること、ということだね。

ponkao
そうだね。
勤労学生控除の金額は、下記の通りだよ。



   区分


 控除額 


 勤労学生控除 


 27万円


okutankao

あの、ぱんだちゃん。ちょっとよく分からないんだけど・・・


okutankao

例えば高校生とか大学生とかがアルバイトをしている場合、
勤労学生控除を受けることができるってことなの?


ponkao
できる場合もあるし、できない場合もある。
例えばね、1年間のアルバイト代が103万円以下で、親の扶養に入り
ながらアルバイトをしている場合は、勤労学生控除は受けられない
んだよ。
 
okutankao

どうして?


ponkao
親の扶養
に入っているということは、所得税を支払う必要がないでしょ。


okutankao

ん?ん?


ponkao
親の扶養に入るためには、年間の収入を103万円以下に抑えなくちゃ
いけなかったよね。
103万円を超えると、親の扶養から外れてしまう。

okutankao

うんうん。


ponkao
所得税上の親の扶養に入るということは、つまり、自分自身の所得税を
払わなくてもいいということだ。⇒103万円の壁とは?

ponkao
勤労学生控除は、自分自身が支払う所得税を減らしてくれる制度なんだ。
親の扶養に入っていて、そもそも所得税を支払う必要がない人が、
支払う所得税を減らしてもらうなんて、意味がないでしょ?

okutankao
つまり、年間103万円以上の収入があると、親の扶養からはずれて、
所得税を払わなければならなくなる。
その時に勤労学生に該当した場合に、所得税を減らしてくれるってことなんだね。

ponkao
勤労学生控除は、年間収入が103万円を超え、130万円以下の場合に、
27万円の控除が受けられるというものだ。
 つまり・・・

okutankao
130万円から給与所得控除75万円を差し引いて、さらに基礎控除48万円を
差し引いて、残った金額が27万円だね。
これを勤労学生控除で相殺してくれるんだね。

ponkao
そう。つまり、所得税額が0円になるということだね。


okutankao

ぐぬぬ。なるほど。
 



ponkao
令和2年(2020年)から、所得金額調整控除という新しい控除が
できるよ。
⇒平成 30 年分 所得税の改正のあらまし

okutankao

2019年までは存在しなかった控除だね。


ponkao
くわしい内容をみてみよう。



【A】
その年の給与等の収入金額が850万円を超える居住者で、

①特別障害者に該当するもの、または、
②年齢23歳未満の扶養親族を有するもの、もしくは
③特別障害者である同一生計配偶者、もしくは、扶養親族を有するもの
総所得金額を計算する場合には、

給与等の収入金額(その給与等の収入金額が1,000万円を超える場合には、1,000万円)から850万円を控除した金額の10%に相当する金額を、給与所得の金額から控除する。


【B】
その年の給与所得控除後の給与等の金額、および
公的年金等にかかる雑所得の金額がある居住者で、

給与所得控除後の給与等の金額および公的年金等にかかる雑所得の金額の合計額が10万円を超えるものの総所得金額を計算する場合には、

給与所得控除後の給与等の金額(給与所得控除後の給与等の金額が10万円を超える場合には、10万円)および

公的年金等にかかる雑所得の金額(公的年金等にかかる雑所得の金額が10万円を超える場合には、10万円)の合計額から
10万円を控除した残額を、給与所得の金額から控除する。


okutankao

何がなんだか、全く分からん。


ponkao
そう慌てないで、ひとつずつ読み解いていこう。まず【A】だ。
所得金額調整控除は、給与等の収入金額から850万円を控除した金額の
10%に相当する金額
を、給与所得の金額から控除するものだよと書いてある。

okutankao

ふむふむ。


ponkao
その給与等の収入金額が1,000万円を超えている場合には、1,000万円から
850万円を控除した金額の10%に相当する金額が控除額となる。

okutankao

なるほど。
受けられる控除の額には、上限があるわけね。

ponkao
そしてこの所得金額調整控除が受けられるのは、以下の条件を満たした人の
総所得金額の計算をするときだ。


その年の給与等の収入金額が850万円を超える居住者で、

①特別障害者に該当するもの、または、
②年齢23歳未満の扶養親族を有するもの、もしくは
③特別障害者である同一生計配偶者、もしくは、扶養親族を有するもの 
総所得金額を計算する場合


okutankao

【B】の方は、公的年金等に係る雑所得の金額がある人についての
表記みたいだね。

ponkao
【B】は所得金額調整控除として、給与所得控除後の給与等の金額および
公的年金等にかかる雑所得の金額合計額から10万円を控除した残額を、
給与所得の金額から控除するよという内容だ。

okutankao

ふむふむ。


ponkao
給与所得控除後の給与等の金額、公的年金等にかかる雑所得の金額、
どちらも、10万円を超える場合には、10万円がそれぞれ上限だよ。

okutankao

で、この控除を受けられるのは、以下のときに該当する場合なんだね。



その年の給与所得控除後の給与等の金額、および
公的年金等にかかる雑所得の金額がある居住者で、

給与所得控除後の給与等の金額 および
公的年金等にかかる雑所得の金額の合計額が10万円を超えるものの
総所得金額を計算する場合


ponkao
年末調整でこの所得金額調整控除を受ける人は、「所得金額調整控除申告書」を
提出する必要があるよ。

okutankao

基礎控除申告書、配偶者控除等申告書と兼用になっている用紙だよね。


552




okutankao


給与所得控除で55万円を差し引いて・・・っていうのがよく出てくるけど、
給与所得控除っていうのは、何なの?

ponkao
給与所得控除は、所得税の計算をする時に使うものだよ。
その名の通り、所得税額の控除をしてくれるんだ。
給与による収入がある人だけが受けられる控除でもある。

okutankao

所得税額の控除=所得税の額を減らせるってことだよね。
支払う税金を減らせるわけよね。

ponkao
まず、収入から必要経費を差し引いたものを、所得と呼ぶんだ。
給与所得控除は、この必要経費に該当するよ。

okutankao

必要経費・・・


ponkao
所得
から、所得控除を差し引いたものが、課税所得になる。


ponkao
所得控除っていうのは、社会保険料や生命保険、扶養控除、医療費控除などだよ。
給与所得控除は「所得控除」というフレーズが含まれているけど、
必要経費の方であって所得控除ではないから注意してね。

okutankao

ややこしいなあ。


ponkao
課税所得所得税率を掛けて出た額が、所得税だよ。
さらに、所得税から税額控除を差し引いた金額が、
実際に納税する所得税納付額となる。

okutankao

税額控除って何?


ponkao
寄付金控除のような、税金から直接控除できるものだよ。


okutankao

全体の流れは何となくわかったような気がする。
でも、給与所得控除は必要経費ですって言われても・・・ちょっとねえ。

ponkao 
例えば、うさちゃんが人参を売るとしよう。
人参を販売して利益を得るためには、経費が色々かかるよね。

okutankao 

ええと、まず場所を借りるお金でしょ、光熱費、人件費…
人参の仕入れにもお金がかかるよね。

ponkao
実際に人参が売れた売上金額から、それらの経費を差し引いた金額が、
うさちゃんの利益だ。

okutankao
 
ふむふむ。


ponkao 
じゃあ給与に置き換えて考えてみるよ。
給与として支払われる金額から、経費を差し引いた金額が、
うさちゃんの所得になる。

okutankao 

その経費にあたるのが、給与所得控除ってことね。


ponkao 
給与を支払われるサラリーマンも、スーツや鞄を買ったり、
自費でまかなわなくちゃならないものがあるよね。

ponkao
だけど、「●円でスーツを買いました」、「◎円で鞄を買いました」と
全国のサラリーマンが税務署に報告していたら、税務署はそのチェックに
てんてこ舞いになってしまう。

okutankao 

サラリーマンはたくさんいるからなあ。


okutankao

それに色んなお仕事の人がいるから、どれが経費に認められて、
どれは認められないのか、税務署の人がチェックするのは難しそうだね。 

ponkao 
だから、サラリーマンの経費は一律で決めちゃおうということになった。
給与所得控除の額は、下記のように計算することに決まっているんだ。



 給与等の収入金額
 (給与所得の源泉徴収票の支払金額) 

 給与所得控除額
 

 162万5,000円以下

 55万円

 162万5,000超180万円以下

 収入金額×40%-10万円

 180万円超360万円以下
 

 収入金額×30%+8万円

 360万円超 660万円以下
 収入金額×20%+44万円

 660万円超 850万円以下
 収入金額×10%+110万円 

 850万円超1,000万円以下

 195万円

 1,000万円超
 
 195万円

ponkao
給与等の収入金額は、1月1日~12月31日の1年間の合計だよ。
複数社からもらっている場合は、合算した金額だよ。

okutankao

えーっと。具体的に・・・
どうなるのかな?

ponkao
たとえばこんな感じだよ。



 年間の給与等の収入額   150万円の場合 
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)

 162万5,000円以下なので、給与所得控除は55万円 
 

 年間の給与等の収入額   300万円の場合
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)

 180万円超360万円以下なので、
 300万円×30%+8万円=108万円

 給与所得控除は98万円 
 

 年間の給与等の収入額   700万円の場合
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)

 660万円超 850万円以下なので、
 700万円×10%+110万円=180万
 給与所得控除は180万円
 

ponkao
所得税上の扶養に入るためには、年間の収入が103万円を超えてはいけないと
いうルールがあったよね。 ⇒扶養控除とは?

okutankao

年間の給与等の収入から55万円を引いた金額が、
48万円を超えなければ、扶養に入れるっていうルールだよね。

ponkao
この55万円というのは給与所得控除の額なんだ。
年間の給与等の収入額が103万円なら、給与所得控除の額は55万円でしょ。

okutankao

ああそうか。


ponkao
48万円は基礎控除の額だ。
48万円+55万円=103万円だよね。

okutankao

基礎控除も、所得税の額を控除してくれるヤツだよね。


ponkao
そう。収入が103万円以下であれば、控除が103万円受けられるから、
収入のすべてが控除額内におさまる。

okutankao

つまり所得税が非課税になる=扶養に入れるわけね。




ponkao
年末調整のとき、扶養控除や配偶者控除とは別に、所得から差し引くことが
できる控除に、 基礎控除というのがあるよ。

okutankao

基礎控除?


ponkao
所得のある人が対象になる所得控除だ。
つまり、収入がある人はみんな、基礎控除を受けられる可能性がある

okutankao 

「可能性がある」?
ということは、受けられない人もいるってこと?

ponkao
そのとおり。
細かい説明の前に、実際の基礎控除の内容を見てみよう。


合計所得金額 基礎控除 
2,400万円以下 48万円 
2,400万円超2,450万円以下 32万円 
2,450万円超2,500万円以下 16万円 
2,500万円超 なし 

okutankao

えーっと。
合計所得金額が少ない人ほど、多くの基礎控除を受けられるんだね。

ponkao
そう。1年間(1月~12月)に、とてもたくさんの所得を得ている人は、
基礎控除額が減らされたり、受けられなかったりするんだ。

okutankao

たとえばうさは、会社からもらっている年間のお給料の合計額が
2,400万円以下だから、48万円の基礎控除を受けられるわけね。

ponkao
合計所得金額とは、会社からもらっている給与や賞与等の額だけでは
ないから注意してね。

okutankao

そうなの?


ponkao
給与以外にも、株などの投資による所得や、不動産所得などが
ある場合は、「合計所得額」にそれらも含めるよ。

ponkao
1年間に得たすべてのお金を「収入」と呼んで、そこから必要経費を
差し引いた金額が「所得」と呼ばれるんだよ。

okutankao

なるほど。「合計所得額」イコール「給与や賞与の合計額」という
意味ではないのね。

okutankao

まあいずれにせよ、うさには給与や賞与以外に所得はないから、
48万円の基礎控除が受けられるね。

ponkao
給与や賞与以外に所得があっても、その合計所得が2,400万円を
超えなければ、48万円の基礎控除が受けられるよ。

okutankao

それにしても、基礎控除ってややこしいね。


ponkao
2019年まで、基礎控除にこのような所得制限はなくて、
誰でも一律に38万円の基礎控除を受けることができたんだけれど、
2020年の税制改正でこのようになったんだ。

ponkao
つまり2020年以降は、基礎控除額が人によって違うことになる。
よって、新しく基礎控除申告書という申告書ができたんだ。


552

ponkao
厳密には、基礎控除申告書と、配偶者控除等申告書と、
所得金額調整控除申請書の兼用用紙になっているよ。

okutankao

この申告書で自分の合計所得金額を申告することで、
受けられる基礎控除の額が決定するんだね。



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