年収2,000万円を超える人は、年末調整の対象外だよね。
そうだね。年末調整の対象者で勉強したよね。
年末調整をしないということは、年末調整で使用する扶養控除申告書を
会社に提出する必要もないってこと?
そうとも言えないよ。
なんで。
まず、扶養控除申告書が、何のための書類なのかということを、
もう一度確認しようか。
年末調整の書類じゃないの?
確かにそうだね。
でも扶養控除申告書の役割は、それだけじゃないんだ。
扶養控除申告書は、毎月の給料から所得税が天引きされる
源泉徴収にも関わる書類なんだよ。
源泉徴収っていうのは、会社勤めをしている人の所得税を、
給与を支払う会社が給料から天引きする形で集めて、国に納税する
というシステムだよね。
給与を支払う会社が給料から天引きする形で集めて、国に納税する
というシステムだよね。
そうそう、年末調整とはでも少し説明したよね。
源泉徴収では、源泉徴収税額表と呼ばれる表に基づいて所得税額を
給与から天引きするんだけれど・・・
扶養控除申告書を会社に提出している人は、源泉徴収税額表の甲欄に
基づいて所得税を払うのに対して・・・
扶養控除申告書を提出していない人は乙欄に基づいて所得税を支払うんだ。
甲欄より乙欄の方が、支払う源泉徴収税額が高いんだ。
基づいて所得税を払うのに対して・・・
扶養控除申告書を提出していない人は乙欄に基づいて所得税を支払うんだ。
甲欄より乙欄の方が、支払う源泉徴収税額が高いんだ。
天引きされる税額が安い甲欄で源泉徴収してもらうためには、
年収がいくらかに関係なく、扶養控除申告書を提出する必要があるわけか。
そう。さらに、扶養控除申告書を提出せず、乙欄で源泉所得税を計算した場合、
年末調整の対象外となって、確定申告が必要となるんだ。
⇒乙の人の年末調整はどうするの?
ん??確定申告?
年収2,000万円を超えている人はそもそも年末調整の対象外で確定申告を
するんだから、やっぱり扶養控除申告書を提出してもしなくても同じじゃない?
毎月のお給料から天引きされる所得税額が高くなるよ?
ああーまあ、それはちょっといやだけどさ。
でも結局最終的に、確定申告をすれば、払い過ぎた所得税は戻ってくるんだし・・・
うさちゃん、普通、その年の給与所得額が2,000万円を超えるかどうかは、
その年が終わるころになってみないとわからないよね。
ああ、そうか。
扶養控除申告書を提出しておいて、2,000万円を超えなければ、
会社が年末調整をしてくれるのか。
もし、扶養控除申告書を提出していなかったら、2,000万円を超えなかった
としても、自分で確定申告をしなくちゃいけなくなるんだね。
よく勘違いされているけれど、年末調整のときに提出する扶養控除申告書は、
翌年のものなんだ。
今年2019年の12月ころに配布されて、提出してねって言われる
扶養控除申告書は、2020年分だってことだね。
そう。2019年の年末調整の前に配布される書類が、どうして翌年
2020年分の書類なのかというと、2020年1月の給与から天引きする
源泉徴収に使用するからなんだ。
2019年の年末調整は、2018年の年末に回収した2019年分の
扶養控除申告書をもとに、行われるわけだね。
2018年末~2019年の年末調整までの間に扶養親族情報に変更があった場合は、
会社側に連絡して修正を行ってもらう必要がある。
年末調整前に、変更点がないか確認を促してくれる会社もあるね。
そうか。
つまり、2019年の年収が2,000万円を超えていて、年末調整の
対象外になっても、2020年はどうなるかわからない。
2019年末に配布される2020年分の扶養控除申告書は提出しておこう!
ということだね。